マネーリテラシー概論 【番外編2】クレジットカード 

2-4.クレカのうれしい特典・旅行保険


前回の記事ではクレジットカードのオススメの選び方・使い方について簡単にご紹介しました。

初めてメインのクレジットカードを作る場合,いかに汎用性の高いカード選びをできるかという視点でご紹介しました。

しかしクレジットカードは決済手段としてだけでなく,利用することで現金払いには無い様々な特典を受けることができます。

今回はそんなクレジットカードに付帯する特典・サービスの代表例である旅行保険を一部ご紹介します。

上手く活用することで,より良いマネーライフを送りましょう。

なお,この記事はマネリテ概論シリーズの範囲内であるため,初心者を対象にしています。
人によっては当たり前と思うことも多分に含まれていることをご了承ください。

とはいえ,今回は基本と言うよりはオマケ回としてご紹介します

注意:
この記事ではお金に関わるデリケートな内容を扱っています。
プライバシーポリシーを十分にご確認の上,お読みください。


目次

・2-1.クレジットカードの仕組み

・2-2.クレカ利用の注意点

・2-3.賢いクレカの選び方と使い方 ←前回

・2-4.クレカのうれしい特典・旅行保険 ←今回

・2-5.あこがれのゴールドカード!? 


クレジットカードに付帯する旅行保険

クレジットカードには,単なる決済手段としての機能だけでなく旅行保険が付帯する場合があります。

ゴールドカード以上のハイステータスカードだけでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

私もそう思っていましたし,実際に私のかつてのファーストカードは付帯保険など有りませんでした。


しかし,最近では一般カードでも旅行保険付帯のカードがあります。

例えば,現在の私のメインカードである楽天PINKカードも年会費無料の一般カードではありますが,海外旅行保険が付帯するクレジットカードの一つです。


以下に,海外旅行保険の一例として楽天カードの保証内容と保険金額を示します。

(端が切れていますが,年会費のかかる上位カードについてなのでココでは触れませんのでご安心を)

利用付帯自動付帯
保険の種類保険金額楽天カード楽天ゴールドカード楽天プレミアムカード
傷害死亡・後遺障害最高額2,000万円2,000万円5,000万円
傷害治療費用1事故の限度額200万円200万円300万円
疾病治療費用1疾病の限度額200万円200万円300万円
賠償責任(自己負担額なし)1事故の限度額3,000万円3,000万円3,000万円
携行品損害年間限度額-20万円
(自己負担額3,000円)
50万円
(自己負担額3,000円)
救援者費用年間限度額200万円200万円200万円

利用条件

  • 利用付帯会員資格期間中、ご利用条件を満たした場合に海外旅行傷害保険が付与されます。
  • 自動付帯会員資格期間中、自動で海外旅行傷害保険が付与されます。ただし、ご利用条件が関係する項目もございます。
  • 携行品損害は、1個・1組・1対あたり10万円が限度です。
  • 本内容は概要を説明したもので、実際の保険金お支払いの可否は、普通保険約款および、特約などに基づきます。
  • 詳しい補償内容は、海外旅行傷害保険ご利用ガイド(PDF)をご確認ください。

「渡航先でケガや病気になると,日本の健康保険が利用できないから高額の治療費を請求されてたいへん」

そんな話をよく聞くと思ういますが,年会費無料のクレジットカードに保険がついてくるならもしものときも少し心強いですね。


また上記の楽天カードの例では,病気・ケガ以外にも賠償責任についても保証対象となっているようです。


特筆すべきは最後の”救援者費用”という項目。

これはカード会員である本人に旅行中万が一があった場合,その介抱のために日本から駆けつける家族などの渡航費などについても保証してくれるというものです。

海外旅行の間にこうしたことに巻き込まれる確率がどの程度か定かではありませんが,年会費無料でここまでしてくれるのは正直手厚いという他ありません。


ここでは,あくまで楽天カードの場合を一例としてご紹介しましたが,カード発行会社によってはこの他にも国内旅行保険やその他の特典を用意しているところもあります。

前回はあくまで決済手段としてクレジットカードを選ぶ際のオススメの選び方をご紹介しました。

しかし,海外旅行に頻繁に行く方や,サブカードを作ろうと考えている方は,クレジットカードには決済機能以外にもこのような特典をカード選びの際の基準の一つにしても良いかもしれません。

ただし,あくまでオマケとしてですよ~。

保険利用に際しての注意点

さて,クレジットカードに保険が付帯しているのはたいへんうれしいことです。

しかし,海外旅行に行く際にカード保険だけの補償額で足りるとは限りません。

渡航先の治安や物価なども総合的に判断して,必要であればカード保険とは別に海外旅行保険に加入することも検討しましょう。

これは私が学生時代に大学の研修でヨーロッパのある国に滞在する予定だった時の話ですが。
実際に「持っているクレジットカード旅行保険が付帯しているかもしれないけど,それだけだと足りない可能性があるため別途旅行保険に加入するように」と担当教員から指導され参加予定者全員が別途大学経由で保険に加入しました。

(残念ながらその研修自体が直前にキャンセルになり手数料だけ取られましたが。。。)

海外経験豊富な国際課の先生の仰ることなのでそうなのでしょう。

加えて,当然のことながらゴールドやプラチナなど格上のハイステータスカードが存在する場合,保証範囲や補償金額なども大きくかわる場合があります。


また,クレジットカードに付帯する保険には大きく分けて「自動付帯」と「利用付帯」の2つのパターンがあります。

この2つの違いをしっかり理解していないとカード保険が使えると思っていたのにもしものときに実は使えなかったということになりかねないので押さえておきましょう。

自動付帯

その名の通り,カード会員であればカードを持っているだけで自動的に保証対象となります。

ハイクラスなステータスカードや年会費がかかるカードであればこの自動付帯であることが多いです。

(ゴールドカード以上だからといって必ずしもそうとも限らないのでご注意を)

利用付帯

自動付帯に対して注意が必要なのがこの利用付帯。

読んで字のごとく,旅行について何らかのカード利用が確認できないと保険が適用されないというものです。

この利用”というのも範囲が指定されています

例えば”航空チケット代”や”パッケージツアー代金”,空港までの”リムジンバス料金”など決まりがあります。

一見旅行に関する利用に見えても,クレジットカードの規定上では利用にカウントされないという場合があるので注意が必要です。


この自動付帯と利用付帯についても同じカードなのにカードのステータスで異なる場合が多いです。


カード申し込みのときだけでなくクレジットカードの付帯保険を利用する際は,出発の前に計画の段階でしっかりと現行の保証に関する規定を確認する必要があります。

例えば,先に例として上げた楽天カードについては2022年6月1日の時点で賠償責任の保険金額を2,000万円から3,000万円に変更するとともに,携行品損害を補償項目から除外するという変更がなされています。

どんなに良い保証内容の保険でも万が一のときに使えない保険には意味がありません

ヘルプデスクに旅行計画を立てるごとに電話するくらいのつもりで準備するのが吉かもしれません。

別件ですが,私は実際に万が一のときに保険が適用されなくて悔しい思いをしたことがありますので・・・。

まとめに代えて

今回は,クレジットカードの特典の代表例として,カード付帯の旅行保険についてご紹介しました。

私がこのカードの付帯保険の存在を知ったのは先程登場した海外研修参加のオリエンテーションのときでした。

それ以前からクレジットカードを利用していて,かつ海外で利用した経験もあったのにその時まで知らなかったのです。

なので知ったときには目からウロコでした。

このように,クレジットカードには決済手段以外の使い道があることもあります。

先程ご紹介した楽天カードの場合保険の他にも旅先で利用できるラウンジを何故かハワイだけで2箇所も提供しています。

旅行保険がクレジットカードになぜ付帯しているのかは私にとっては未だに謎ですが。

理由はわかりませんが,あくまでオマケだったとしてもあって困るわけでもなくむしろあればラッキーですので上手に活用したいところです。


それでは、さよなら、さよなら、さよなら~


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