あなたはどのレベル?投資家レベルとその特徴

~レベルごとに異なる投資家の言動~


投資を始めると様々な投資家の姿が目につくようになります。

その中で,「この人のこと信用してよいのかなぁ?」と思う事はありませんか?

「この人と私の投資の方向性,少し違うんだけど大丈夫かなぁ?」

そんなふうに感じるのはなぜでしょうか?

それは投資家にもレベルが有り,そのレベルごとに経験値や考えが異なるから。

その違いを見抜けるようになったあなたは投資家として少しレベルアップしているかも?

今回は私が考えた投資家レベルのヒエラルキーと言動の特徴をご紹介します。




非投資家

まず,そもそも投資家として名乗るためにはその最低条件を満たす必要があります。

その最低条件は「投資は自己責任」という大前提を理解しているということ。

これについて理解しているか否かでまず投資家と呼べるかそうでないかが分かれます。

投資家レベル0 非投資家

投資家でない人,まだ投資家としては十分でない人は投資家レベル0と言えるでしょう。

ここでのキーワードは人任せ,間接金融。

人に勧められたまま金融商品を買ってしまう方はこれに該当するでしょう。

少しでも自分で考えることができないと,投資家としての未来はありません

こんな方々の具体的な運用方法は以下の通りです。

  • 銀行預金(定期預金)

  • 生命保険(貯蓄型保険など)

逆に言えば,考えることができればその結果,その時点で実際に投資をしていなくても投資家とは呼べます。

考えた結果下したのが「今は投資をすべきでない」という判断であればむしろ妥当でしょう。


初級投資家



自分で考えることができれば,その次のステップは行動することです。

この行動の先に投資家としてのレベルアップがあります。

投資家レベル1 戸惑う投資家

とりあえず証券口座は開設した。

けれどその後何を買ったら良いかわからない。

そんな方が投資家レベル1と言えるでしょう。

「口座開設だけで投資家を名乗ってよいのか?」と思うかもしれませんが,スタート地点にっ立つことができただけでまず大きな一歩です。

ほどほどに自信を持ちましょう。


投資家レベル2 見習う投資家

このレベルになると実際に金融商品の購入を始めるでしょう。

しかし,完全に自分の考えで投資先を選択すわけではありません。

多くは投資系YouTuberやマネー系ブログなどを参考にしてそれらで紹介されている当たり外れのない比較的シンプルな投資商品に手を出し始めます。

行動するという点でこれまた大きな一歩です。

これらの人の具体的な投資先は以下のとおりです。

  • インデックスファンドの投資信託
    (積立投資,NISA,iDeCoなど)


下級投資家



あえて初級と下級という言葉を分けて使っています。

投資家として成長していく中で望ましくない方向へ成長するとこの下級投資家に当てはまってしまします。

自信や知識といった中身が増えても,それに伴い視野(器)が広がらないと投資家としての本当の成長は見込めないものです。

避けて通ることができれば避けたい道のりではありますが,多くの人は一度この過程を一部でも経験するのではないでしょうか?

投資家レベル3 勧める投資家

インデックスファンド投資家としてちょっと自信がついてくるとこのレベルの投資家になります。

その自信はいったいどこから来るのでしょうか?

実際のところは大した根拠はなく,インフルエンサーが言っていたとか,投資の神様ウォーレン・バフェットがそう言っていたとかそんなところです。

つまりは自分で考えた結果ではないけどなんだか上手く行っているから,良いものを見つけたと思い込んでしまうのですね。

自分のことを投資家だと周りに言い始めるのもこのあたりからでしょう。

このレベルの投資家には勧め方,教え方にも以下のような特徴があります。

  • メリットばかりを伝え,デメリットについては言及できない

  • 誰に対しても同じように同じものを勧める

    ・相手のリスク許容度を考慮しない
    ・投資先の性質を正しく理解していない

勧める投資家という表現をしましたが,実際のところは勧める,教えるという形で自慢したいだけなのかもしれません。

ただ本人の投資先の金融商品や知識等に変化はほとんどないでしょう。

投資家レベル4 見下す投資家

先程の勧める投資家に自信だけでなく時間が経って中途半端な経験がついてくると勧誘から言動が変化します。

「俺が教えてやったのに投資を始めないあいつは◯◯だ!」

「俺の言ったことを理解できないなんてダメだな!」

といった感じで,今度は投資をしない人を見下すようになります。

しかし,自身の投資先については相変わらず初級投資家の頃から変わっていないでしょう。

あるいは自覚なしに変な投資商品に手を出し始めているかも?


投資とりわけ金融投資について他者に自分の経験や知識をもとに勧めたり教えたりすることは悪いことではありません。

しかし,相手の状況や意思,性格などを無視して一方的に勧めるのは奨励されるべきではありません。

ましてや投資をしないだけで相手を見下すということはあってはありません。


本人がどうしても投資という行為に対して強い否定を示す。
逆に本人が投資を始めたいと言っても,投資という行為をしても良い状況にない。

このような場合であれば,最初は投資の話題を共有してみてもしばらく手を引くのが賢明でしょう。

勧める,教える優しさがあれば,敢えて勧めない,教えないというのもまた優しさです。

中級投資家(一人前の投資家)




下級投資家を抜け出して,あるいは徳の高い人なら初級投資家から飛び級でたどり着くのがこの領域です。

多くの人が初級投資家や低級投資家から抜け出せない,あるいは留まってしまいます。

一方で,ここまでくればあとは投資家として経験と実績を積むことで成長していくことができるでしょう。

投資家レベル5 自覚ある投資家

このレベルに到達すると様々なことを自覚し始めます。

投資の世界にはまだまだ自分の知らないことがたくさんあること。

投資家としての自身のレベルはまだまだであること。

しかし,自覚は新たな成長のスタートラインでもあります。


投資家レベル6 落ち着きのない投資家

自覚を持った投資家の次の行動が勉学に励むこと。

そして新たに出会う伝統的な投資先,それは株式です。

このレベルに達すると新たな投資先として株式も視野に入ってくるでしょう。

しかしこの株式,これまでの投資信託と大きく異る点があります。

それはリスクが大きいということ。

投資信託の基準価格は一日一回しか変わりませんが,株価は市場が開いている間絶えず変化するでしょう。

加えて最悪,紙切れになるリスクさえあるのが個別株投資です。

そんな株式に投資を始めたばかりの時期は,その値動きに日中ビクビクしながら過ごすことになるでしょう。

職場で仕事中に何故か最近落ち着きのない人がいればその人はこのレベルの投資家かも?

ということで,このレベルの投資家の新たな投資先の代表例は以下のとおりです。

  • 個別銘柄(株式)

投資家レベル7 冷静な投資家

落ち着きのない投資家はやがて価格変動リスクもコントロールすることができることを学びます。

この結果少しの株価の上下は気にすることなく冷静な判断をすることが可能になるでしょう。

加えて,この頃には目先の株価を気にせず真に価値ある銘柄(会社)を見極める手法も身に着けているかもしれません。

さらに,個別株から別の手段でのインデックス投資への回帰も一部起こるかもしれません。

ここまでくればあとは実績を積み上げるだけです。

ということで,このレベルの投資家の新たな投資先として可能性のあるのは以下の通り。

  • ETF(上場投資信託)

  • REIT(不動産投信)


高級投資家(資産家)



ここから先はいわゆるお金持ちの世界。

実績とともに財を積み上げることに成功した投資家達はここで資産家に変わります。

ある程度お金が貯まればそれに応じて選択肢も増えるのが投資の世界。

そんな境地の投資家達のレベルを見てみましょう。

投資家レベル8 実績ある投資家

経験値だけでなくお金も貯めた投資家,資産家にとって一般の上場企業の株式に投資して得られるリターンはそれだけで満足できるものではないでしょう。

ここまで来ると生活費の大部分を投資からのリターンで賄えるところまで来ているかもしれません。

そんなお金持ち達はより高いリターンの得られる投資先に移行している可能性があります。

そんな方々の投資先として考えられるのがこちら。

  • 実物不動産

  • 事業(非公開株式など含む)

投資家レベル9 足るを知る投資家

資産家の中でも蓄財を極めた結果,高いリスクを取らなくても生活費を得ることができるようになってしまう人々もいるでしょう。

そんな人々はお金を増やすことよりも,いかに減らさないかということに重きを置くかもしれません。

そうした方々はこれまでどおりの積極的な投資の第一線からは退き,より安定した資産への投資を好むでしょう。

ということでこのレベルに達すると以下のような投資先への投資を考えるでしょう。

  • 債券(仕組債などのジャンク債を除く安定したリターンが期待できるもの)

  • コモディティ(ゴールドなどの貴金属を含む)


上級投資家(慈善家)



お金に困らないどころか,有り余っている。

そんな人々が最後に行き着くのがこの領域でしょう。

投資家レベル10 慈善投資家

どういう訳か,人はある程度お金がたまり裕福になると慈善活動に目覚めるそうです。

ここまで来ると,もちろん税金対策という側面はあるにしても自分のためだけでなく人のために寄付や慈善活動にお金を使うようです。

「無い袖は触れない」や「衣食足りて礼節を知る」という言葉がありますが。

足るを知るどころか,あふれるのが止まらないとこの境地に達するのかもしれません。

ということで,この境地の方々の新たな投資先は。

  • 他者


まとめに代えて

ということで私なりに考えた投資家レベルとその言動の特徴をご紹介しました。

あくまで私の独断と偏見に基づいた内容になってはいますが,共感していただけるところも多いのではないでしょうか?

と言いつつ今回の記事は以下の両 学長(リベラルアーツ大学)の動画も参考にさせていただきつつ,私なりにひねりと皮肉をたっぷりブレンドした結果になります。





もしどうしても気に入らない,ここは絶対に違うだろうというところがあればコメントなどいただければと思います。

その際は再度考え直して必要に応じて更新できればと思います。


それでは,さよなら,さよなら,サヨナラ~